過払い金請求は自分でできる?やり方と注意点まとめ

払い過ぎた借金の返還を求める過払い金請求は自分で行うことができます。

弁護士や司法書士に頼らず自分で手続きすれば、専門家に払う費用の節約につながります。一方で、手続きに手間と時間がかかったり返還額が減ったりするデメリットも理解しなければなりません。

過払い金請求を自分でやりたいとお考えの方のため、本記事では手続きの流れを詳しく解説します。

自分で行う場合の費用は交渉時の注意点もお伝えするので、過払い金請求を検討中の方はぜひ最後までお読みください。

過払い金請求を自分でやる!手続きの流れ

パソコンとスマホとメモ帳

過払い金請求は以下の手順で進めていきます。

  1. 取引履歴を取得する
  2. 過払い金の引き直し計算をする
  3. 過払い金返還請求書を作成・送付する
  4. 貸金業者との返還交渉をする
  5. 過払い金請求の裁判をする※和解しなかった場合
  6. 過払い金が返還される

ここからは各ステップを詳しく解説します。

1.取引履歴を取得する

過払い請求を行うにあたって、まずは返還額を計算するために貸金業者へ取引履歴の開示請求を行います。

取引履歴とは、貸金業者と顧客との間で行われた取引の内容が記録された明細のことです。貸金業者は貸付の契約日や貸付金額、弁済額などを記録することを法律で義務付けられており、顧客がこれを求めた時には開示に応じなければなりません。

取引履歴を取得するには、取引履歴開示請求書と本人確認書類が必要です。到着までには数週間ほど時間がかかります。

2.過払い金の引き直し計算をする

取引履歴が手元に届いたら、次は過払い金の引き直し計算を行います。

現在の利息は利息制限法で15〜20%に定められていますが、出資法と呼ばれる別の法律では上限金利が29.2%に定められていました。

この2つの間にある金利は「グレーゾーン金利」と呼ばれ、過払い金は利息制限法の上限金利を越えて支払った利息に該当します。

過払い金の引き直し計算は専用の計算ツールを使用すると便利です。「過払い金 計算ツール」などで検索すると、無料で使えるものがヒットします。

なお、無料ツールの中には概算しか算出できないものもあるので、自分で行う場合はツール任せにせずしっかり計算することをおすすめします。

3.過払い金返還請求書を作成・送付する

過払い金の返還額を算出したら、貸金業者に送付する過払い金返還請求書を作成します。

過払い金返還請求書に記載すべき事項は次の通りです。

  • 請求日時
  • 貸金業者の基本情報(会社名・住所・電話番号など)
  • 請求する人の基本情報(氏名・住所・電話番号など)
  • 契約番号・会員番号など
  • 過払い金の金額と計算方法
  • 振込を希望する口座の情報
  • 返金方法と期限

過払い金返還請求書は自分で一から作成してもいいですが、テンプレートを無料公開しているサイトを参考にするのもいいでしょう。

これらを記載した書類は内容証明郵便※で送付します。

※いつ誰がどこにどのような内容の書類を送付したかを証明するサービスのこと

4.貸金業者との返還交渉をする

貸金業者から過払い金返還請求書の受取連絡が入ったら、いよいよ返還交渉をしていきましょう。

一般的に、過払い金の引き直し計算を正確に行っても、貸金業者がそのまま返還に応じてくれるケースはほとんどありません。弁護士や司法書士ではなく、素人が交渉しているとわかれば、何かしらの理由をつけて返還額を少なくしようとする相手もいます。

過払い金請求を自分で行う際、もっとも難しい局面が貸金業者との交渉です。返還を承諾してもらえないことのないよう、貸金業者からの提案は慎重に検討する必要があります。

5.過払い金請求の裁判をする

貸金業者が返還に応じない場合、過払い金請求訴訟を行います。

個人で過払い金請求訴訟を行う場合、裁判所に以下の書類を提出します。

  • 訴状
  • 収入印紙
  • 証拠説明書
  • 取引履歴
  • 引き直し計算書
  • 資格証明書(貸金業者の登記簿謄本)

裁判をするのにかかる費用(印紙代)は請求する金額によって異なります。また、裁判所から貸金業者へ訴状を送付するための切手代や、登記簿謄本の取得にも費用がかかります。

裁判所に訴状を提出すると、貸金業者は答弁書を提出しなければなりません。その後口頭弁論が行われる流れですが、判決まで進まずに和解となるケースもあります。

6.過払い金が返還される

貸金業者との交渉が成立する、あるいは過払い金請求訴訟の判決が確定すると、指定した口座に過払い金が振り込まれます。

返還までの時間は早ければ1〜2ヶ月、一般的には3〜4ヶ月かかることが多いです。

過払い金請求を自分で行った方の多くが、引き直し計算と貸金業者との交渉に手を焼いている傾向にあります。難しいと感じたら、無理に手続きを進めようとせず専門家へ相談することも検討しましょう。

過払い金請求を自分で行う場合にかかる費用

電卓と封筒に入った4万円

過払い金請求を自分で行う場合、かかる費用とその内訳は次の通りです。

内訳 内容 金額
印紙代 裁判の手数料を収入印紙で納める 請求する金額によって異なる(訴額が100万円以内であれば10,000円)
郵便代 裁判所が貸金業者に訴状を送付するのにかかる費用 5,000円程度
資格証明書の取得代 登記簿謄本を取得するのにかかる費用 600円
交通費 裁判所までの移動にかかる費用 移動手段や距離による

上記の例で考えると、自分で過払い金請求をするのにかかる費用は2万円以内におさまる計算です。

通常、専門家へ支払う費用の平均は基本費用+報酬金で合計60,000〜150,000円ほどです。基本費用の相場は1社あたり10,000〜30,000円、報酬金は回収した額の20〜25%で計算されます。

参考:裁判所「手数料額早見表」

過払い金請求を自分で行うメリット・デメリット

GOOD BAD

過払い金請求を自分で行うメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  • 専門家の依頼料がかからない
  • 手間と労力がかかる
  • 引き直し計算を正確にできない可能性がある
  • 貸金業者が交渉に応じない可能性がある
  • 不当な金額で和解を求められることがある
  • 訴訟を行うと裁判所に出頭しなければならない

専門家に依頼すると着手金に加えて報酬金がかかるので、回収した金額が大きくなればなるほど費用負担は大きくなります。

自分で手続きすると印紙代や郵便代などの実費だけで済む点は、過払い金請求を自分で行う大きなメリットと言えるでしょう。

一方で、自分で過払い金請求をするのにはさまざまなデメリットもあります。手続き自体に手間と労力がかかる上、訴訟となれば裁判所へ出頭しなければなりません。

素人が相手とわかれば貸金業者が強気な態度を取り、こちらに不利な条件を提示される可能性もあります。

過払い金請求を自分で行う場合の注意点

書類を読みながらスマホ操作する男性

過払い金請求を自分で行うデメリットを理解した上で、手続きの際は以下の点に注意しましょう。

  1. 取引履歴を取り寄せる時に理由を言わない
  2. 引き直し計算を間違えない
  3. ゼロ和解に応じない
  4. 督促や取り立ては止まらない

それぞれの注意点を詳しく解説します。

1.取引履歴を取り寄せる時に理由を言わない

過払い金請求ではまず取引履歴を取り寄せますが、この時貸金業者に対して取得の理由は答えない方がいいでしょう。

貸金業者の中には使い道を尋ねてきたり、和解の提案をしてきたりする会社があります。この時にあいまいな返答をすると、本来回収できるはずの金額よりも少ない額しか取り戻せない恐れがあります。

貸金業者から理由を聞かれた時は「内容を確認したい」程度の説明にとどめ、必要以上のやりとりをしないよう注意してください。

2.引き直し計算を間違えない

過払い金の引き直し計算は、手続きする上でもっとも慎重に行わなければならない工程の一つです。

引き直し計算を誤り、少ない金額を申告したとして、貸金業者がそれを訂正してくれることはありません。(返還額が少ない方が貸金業者にメリットが大きいため)

反対に、正しい金額よりも多く請求してしまうと返還自体を断られてしまうリスクもあります。

過払い金請求で損をしないためには、引き直し計算は慎重に行い、間違いのないよう何度もチェックすることが大切です。

3.ゼロ和解に応じない

貸金業者の中には、過払い金の返還を求める顧客に対して「ゼロ和解」を提案してくる会社があります。

ゼロ和解とは、借金をゼロにする代わりに過払い金もなかったことにしようとする提案のことです。一見すると良心的な提案のように思えますが、安易に受け入れてはいけません。

そもそもゼロ和解は、貸金業者にメリットがある場合のみ提案されるものです。借金がなくなるのは喜ばしいことでも、払い過ぎたお金を返してもらえない点はデメリットでしかありません。

ゼロ和解を提案されてもすぐに承諾せず、確認すると伝えた上で一旦電話を切り、適切に手続きを進めてください。

4.督促や取り立ては止まらない

過払い金請求を自分で行う場合、貸金業者からの督促や取り立ては止まりません。

督促を止めたい思いから手続きしようと考える方もいるのですが、過払い金請求で督促が止まるのは弁護士や司法書士などの専門家に依頼した場合のみです。

専門家が貸金業者に送付する受任通知※には督促を止める効力があります。ところが、自分で行う場合は受任通知は送られないため、引き続き督促が続いてしまうのです。

※弁護士や司法書士が依頼者の代理人となったことを相手に知らせるための通知

過払い金請求で困った時の相談先

司法書士に借金の相談をする人

法律の知識がない方が過払い金請求をしようとすると、さまざまな困りごとに直面します。

当事務所でも「取引履歴を開示してもらえない」「交渉に応じてもらえない」といったご相談をいただくことがあります。手続きに行き詰まった時は自分で解決しようとせず、弁護士や司法書士に相談してください。

法律の専門家は、依頼者が不利にならないようあらゆる方法で手を尽くします。和解が成立していなければ、手続きの途中であっても代理人としてフォローすることが可能です。

困った時は借金問題に強い専門家に相談するのが解決への近道です。

過払い金請求はりらいふ法務事務所までご相談ください

ネクタイを締める男性

過払い金請求は自分で行うよりも、専門家に依頼した方が手続きをスムーズに進められます。

私たちりらいふ法務事務所は、1社あたり22,000円(税込)の成功報酬と、20%の回収報酬で過払い金請求に対応しています。※訴訟を起こした場合は25%

「取引履歴を開示してもらえない」「交渉で失敗したくない」などのお悩みは、お気軽に当事務所までご相談ください。

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