過払い金請求にかかる費用|相場は?安く済ませる方法はある?

カードローンやキャッシングで払い過ぎたお金は過払い金といい、貸金業者に対して返還を求めることが可能です。

一般的に、過払い金の返還請求は弁護士や司法書士に依頼します。専門家に依頼すれば当然お金がかかりますが、弁護士費用と聞いて「高そう」「裁判費用が心配」と不安を感じる方が多いようです。

そこで本記事では、過払い金請求をした場合にかかる費用をまとめました。費用の内訳や相場、安く済ませる方法なども解説するので、過払い金請求を検討中の方はぜひ参考にしてください。

過払い金請求の費用|回収した金額で大きく異なる

過払い金請求の費用に関するご相談が多く寄せられますが、手続きにかかる費用は回収できた金額によって大きく異なります。

そもそも過払い金とは、カードローンやキャッシングの返済中に払い過ぎていた利息のことです。借入金額や返済期間は人によって異なりますから、請求できる金額も相談者様によってさまざまです

また、貸金業者との交渉次第でも返還される金額は変わってきます。

実を言いますと、こちらが請求した金額をすんなり返還してくれる賃貸業者はほとんどいません。「請求金額の◯割であれば応じる」と条件を提示されることが多いので、私たち専門家がよりよい有利な条件になるよう交渉を進めていきます。

過払い金請求の費用には「過払い金回収報酬」という内訳があり、こちらは回収した過払い金の20〜25%が相場です。(和解交渉で済めば20%、訴訟を起こせば25%)

過払い金回収報酬のほか、相談料や着手金、成功報酬なども発生するため「平均的な金額」をお伝えするのは少々難しいところでもあります。

過払い金請求の費用内訳

過払い金の返還請求を行った場合、弁護士や司法書士に支払う費用内訳は大きく5つあります。

  1. 相談料
  2. 着手金
  3. 解決報酬金
  4. 過払い金回収報酬
  5. その他

ここからはそれぞれの内容を詳しく解説します。

内訳①相談料

弁護士や司法書士など、法律の専門家に相談した際にかかるお金です。

相談料は1時間あたり5,000〜10,000円が相場と言われていますが、最近は相談料無料の事務所も増えています。

当事務所は借金のご相談は何度でも無料です。専用フォームからお気軽にお問い合わせください。

内訳②着手金

弁護士や司法書士と委任契約を交わした場合にかかるお金です。

上限はなく、過払い金請求や債務整理の相談は1社あたり1〜3万円が相場です。結果に問わずかかるもので、過払い金の返還請求がうまくいかなかったとしても着手金が返金されることはありません

また相談者様が途中で専門家を解任した場合も、着手金の返金は認められません。

着手金は原則として専門家が業務に着手する前に支払います。

なお、当事務所は過払い金請求での着手金はいただいておりません。(返済中の借金がある場合は任意整理での対応となり、1社あたり44,000円(税込)の着手金をいただきます)

内訳③解決報酬金

過払い金の返還請求が完了した際にかかるお金です。

過払い金や債務整理の対応では解決報酬金の上限が以下のように定められています。

弁護士 原則として1社あたり2万円以下(商工ローンの場合は5万円以下)
司法書士 着手金+基本報酬を合わせた定額報酬で最大5万円以下

参考
債務整理の弁護士報酬のルールについて|日本弁護士連合会
債務整理事件における報酬に関する指針|日本司法書士連合会

内訳④過払い金回収報酬

回収した過払い金の金額に応じてかかるお金です。

和解交渉のみで解決できた場合は過払い金の20%、訴訟となった場合は25%が請求されます。過払い金回収報酬は弁護士・司法書士どちらに相談しても同じです。(日弁連・日司連が上限を定めています)

貸金業者との話し合いで100万円の過払い金が戻ってきたとすれば、過払い金回収報酬は20万円。裁判で100万円を回収できたとなれば25万円となります。

内訳⑤その他

その他には交通費や書類の郵送費などの実費が含まれます。

過払い金請求は司法書士に依頼すると安く済む?

過払い金請求をするにあたって、弁護士と司法書士どちらに依頼すべきか迷う方は多いです。

弁護士は解決報酬金の上限がないため、司法書士の方が安く済む場合があります。といっても、請求先が1社であればそれほど大きな差はないでしょう。

私たちは弁護士か司法書士かという選び方よりも、借金問題に強いかどうかが大切だと考えます。

実際のところ、専門家だからといって誰でも過払い金請求を有利に解決できるとは限りません。なぜなら、過払い金や債務整理の話し合いでは高い交渉力が求められるからです。

結果に満足できず別の事務所へ乗り換えたとして、先に相談した先へ支払い済みの着手金は返金されません。

その上、新たな依頼先に対しても相談料や着手金を支払えば結果として費用が高くつくことになるでしょう。

過払い金請求で裁判した場合の費用

過払い金請求で和解が成立せず、訴訟を起こした場合は書類の郵送費と裁判所に支払う手数料など約2万円の実費がかかります。

内訳は次の通りです。

費用 内容 金額
収入印紙代 訴訟を起こすのにかかる費用で請求する金額によって異なる 訴額が100万円:10,000円

訴額が200万円:15,000円

予納郵券代 裁判所の際に相手方へ書類を送るためにかかる郵送費用 6,000円※
代表者事項証明書の取得にかかる費用 代表者時効証明書(貸金業者の代表者の代表権を証明する書類)を取得するのにかかる費用 600円

※東京地方裁判所の場合(裁判所によって異なる)

上記のほか、回収できた過払い金の25%が「過払い金回収報酬」として請求されます。(和解交渉で済めば20%)

参考
手数料額早見表(単位:円)|裁判所
予納郵便料一覧表|裁判所

過払い金請求の費用を安く抑える4つの方法

過払い金請求の費用を安く抑えるには以下4つの方法があります。

  1. 自分で手続きする
  2. 相談料や着手金が無料の事務所に相談する
  3. 法テラスに相談する
  4. 過払い金請求に強い司法書士に相談する

それぞれの内容を詳しく解説します。

方法①自分で手続きする

過払い金請求は弁護士や司法書士に依頼するのが一般的ですが、実は自分で手続きすることも可能です。

過払い金請求は以下の流れで手続きを進めていきます。

  1. 貸金業者に対して取引履歴の開示請求を行う
  2. 取引履歴を元に引き直し計算をする
  3. 過払い金の返還請求書を送付する
  4. 和解交渉をする
  5. 訴訟を起こす※
  6. 過払い金が返還される

※4で和解できなかった場合のみ

正直に申しますと、知識や経験のない方が自分で過払い金請求をするのはあまりおすすめできません。なぜなら、貸金業者は相手が素人だとわかると自分たちが有利になるよう話を進めていくからです。

交渉がうまくいかなければ、期待するほどの金額は返金されないでしょう。それどころか、過払い金請求そのものが失敗に終わることも想定できます。

過払い金請求には専門知識と高い交渉力が必要です。手続きも煩雑ですから、最後までやり遂げられる自信がなければ専門家に相談することをおすすめします。

方法②相談料や着手金が無料の事務所に相談する

近年は相談料や着手金のかからない弁護士・司法書士事務所が増えています。

着手金は1社ごとに費用がかかるので、複数の貸金業者へ過払い金請求をする場合は費用を大きく節約できるでしょう。

方法③法テラスに相談する

法テラスとは、法的トラブルの解決に必要な情報・サービスの提供を行う公的機関です。

自分で専門家に相談するよりも費用が安くなる場合が多く、長期分割での支払いも可能となります。法テラスで紹介された弁護士・司法書士に過払い金請求を依頼する場合の費用は以下の通りです。

  • 着手金…2〜3万円
  • 成功報酬…回収できた金額の約15%

経済的に余裕がない方は、公的機関による「民事法律扶助制度」によって弁護士・司法書士費用を立て替えてもらうことができます。立て替え費用の支払いは月々5,000円または10,000円です。

参考
かんたん解説「法テラス」|日本司法支援センター法テラス

方法④過払い金請求に強い司法書士に相談する

司法書士は、着手金+基本報酬を合わせた定額報酬が最大5万円以下と定められています。

弁護士に依頼すると着手金が1〜3万円、解決報酬金は1社あたり2万円(商工ローンの場合は5万円以下)です。複数の貸金業者に過払い金請求しようとすれば、それだけ解決報酬金が多くかかることになるでしょう。

よって、弁護士よりも司法書士に依頼した方が費用総額が安く済むケースがあります。過払い金請求に強い司法書士であれば、スムーズかつ有利な交渉ができると期待できます。

ただし1つだけ注意したいのが、司法書士は訴額が140万円を超える案件を取り扱えないという点です。

過払い金が140万円を超えるようなケースは司法書士には依頼できないため、弁護士への相談が必要です。

過払い金請求にまつわるよくある質問

過払い金請求について、お客様から多く寄せられるご質問と回答をまとめました。

Q.倒産した消費者金融にも過払い金請求はできますか?

原則として倒産した貸金業者への過払い金請求はできません

厳密には配当という形で返金を受けられる可能性はありますが、その金額はごくわずかです。(本来受け取れるはずだった金額の数%ほど)

日本の貸金業者の数は、ピーク時に比べると10分の1以下まで減少しています。一時は過払い金の返還対応で資金繰りが苦しくなり、倒産する会社が後を絶ちませんでした。

貸金業者の倒産は今後も起こりうることであり、過払い金請求ができなくなる可能性は十分に考えられるでしょう。

過去にカードローンやキャッシングの経験がある方は、できるだけ早く手続きされることをおすすめします。

Q.過払い金請求をするとクレジットカードが使えなくなるって本当ですか?

状況によります

過払い金請求によってクレジットカードが使えなくなるケースは次の通りです。

  1. 所有しているクレジットカードと同一の会社に対して過払い金請求をした
  2. 所有しているクレジットカードと同一グループの会社に対して過払い金請求をした
  3. 過払い金請求後も借金が残った

同一の会社あるいは発行元がグループ会社であれば、クレジットカードが利用不可となる可能性があるでしょう。

また、過払い金請求後に借金が残ってしまうようなケースは債務整理をしたと見なされ、クレジットカードが利用できなくなる可能性があります。(ブラックリスト入りの状態)

この状態ではクレジットカードが利用できなくなるだけでなく、各種ローンの審査も通りません。

なお、現在お使いのクレジットカード会社ではなく、別の会社に対して過払い金請求をするのであれば今後もクレジットカードは利用できます。

Q.過払い金請求は大手よりも個人事務所に相談する方がいいですか?

過払い金の相談先は、会社や事務所の規模ではなく経験や実績を重視することをおすすめします

「大手は費用が高い」「営業がしつこい」といった口コミを見かけますが、大手だからといって不誠実な対応をしているとは限りません。個人事務所に比べると実績は多いですし、その分交渉を有利に進める術を知っているとも言い換えられます。

一方で、手続きが流れ作業になることで「親身でない」と感じるお客様がいるのも事実です。

大切なお金の相談をする相手なので、大手か個人かという考え方よりも「信頼できる相手かどうか」で選ぶことをおすすめします。

過払い金請求の費用でお悩みの方はりらいふ法務事務所までお問い合わせください

過払い金は本来払う必要のなかったお金です。

過去にカードローンやキャッシングを利用した経験のある方は、過払い金が発生しているかどうか調べてみてはいかがでしょうか。

専門家に相談すれば手続きをスムーズに進められます。過払い金請求には時効があるので、早め早めの行動がおすすめです。

当事務所では相談料・着手金無料で過払い金請求を行っております。成功報酬は1社あたり22,000円(税込)、過払金回収報酬は回収した金額の20%※です。

費用をオープンにすることでお客様の不安を解消したいと考えております。過払い金請求を検討中の方は当事務所までお気軽にお問い合わせください。

※訴訟を起こした場合は取り戻した金額の25%

 

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