自己破産にかかる費用|相場や払えない場合の対処法を解説

「自己破産の費用相場が知りたい」
「弁護士費用が払えない時はどうすべき?」

借金の返済が困難になった時、自己破産を前向きに検討される方は多いことと思います。

自己破産をすると借金は全額免除となりますが、専門家に手続きを依頼する場合は弁護士・司法書士費用がかかります。そもそも借金がある状態で、自己破産にかかる費用を払えるのか不安を感じる方もいるでしょう。

そこでこの記事では、自己破産にかかる費用相場をわかりやすく解説します。費用を払えない場合の対処法もご紹介するので、自己破産をお考えの方はご参考にしてください。

自己破産にかかる費用|手続き内容によって相場が異なる

ひと口に自己破産といっても、どのような手続きをするかで費用相場は大きく異なります。

具体的な手続きの種類は以下3つです。

  1. 同時廃止
  2. 通常管財
  3. 少額管財

ここからはそれぞれの違いと費用相場を解説していきます。

例①同時廃止の費用相場

費用相場裁判所費用/約1.5万円
弁護士・司法書士費用/20〜30万円
手続き完了までにかかる時間3〜4ヶ月

「同時廃止」は、財産が少なく、かつギャンブルなどの浪費による借金でない場合に行われる手続きです。

自己破産ではまず、裁判所へ破産の申し立てを行います。その後、破産管財人が持ち家や車などの財産を売却し、財産処分で得られた報酬を借金の返済に充てるのが一般的な流れです。

ところが、そもそも財産を所有していない破産者は財産処分の工程が必要ありません。裁判所が「破産は不要」と判断すれば、自己破産における破産の手続きを省略することができるのです。(自己破産の手続き自体は継続されます)

同時廃止では時間と費用のかかる財産処分が行われないため、費用は30万程度、期間も3〜4ヶ月ほどに抑えられます。

例②通常管財の費用相場

費用相場裁判所費用/約1.5万円
予納金/50万円〜
弁護士・司法書士費用/50〜80万円
手続き完了までにかかる時間6ヶ月〜1年

資産が多く、財産処分に時間がかかる場合の自己破産は「通常管財(管財事件)」として取り扱われます。

通常管財が適用される条件は以下の通りです。

  • 20万円以上の資産がある
  • 5,000万円以上の債務がある
  • 大きい企業の代表である
  • ギャンブルなど浪費による借金である

財産処分を依頼するにあたり、破産管財人に対し予納金と呼ばれる費用お金を準備する必要があります。予納金は50万円〜で、こちらは手続き開始前に破産者本人が支払わなければなりません。

ここに弁護士・司法書士費用が加わるので、総額100万円以上のお金がかかるのが一般的です。

管財事件では財産処分に長い時間がかかるため、自己破産完了までに6ヶ月〜1年ほどかかります。

例③少額管財の費用相場

費用相場裁判所費用/1.5万円
予納金/20万円〜
弁護士・司法書士費用/30〜50万円
手続き完了までにかかる時間3〜6ヶ月

通常管財に対し、予納金を安く抑えて自己破産できるのが「少額管財」です。

予納金は最低20万円〜。弁護士・司法書士費用の相場も30〜50万円と通常管財よりも安く抑えられるで、財産のある個人や中小企業は少額管財で自己破産することが多いです。

少額管財は一部の地方裁判所のみで行なっているため、手続きできるかどうかは事前に確認が必要です。

自己破産の費用は分割払いが可能

自己破産をするには高額な費用がかかるため「借金があるのにこれ以上お金は払えない」と不安を感じる方もいるでしょう。

弁護士や司法書士は、相談者が借金を返済できない状況であることを十分理解しています。よって自己破産の費用を無理なく支払えるよう、分割払いに対応していることがほとんどです。

分割回数についても相談できるので、弁護士・司法書士費用の支払いについてはあまり心配しなくても大丈夫です。

自己破産後は督促や取立てがストップする

自己破産をすると、債権者に対して受任通知が送付されます。

受任通知とは、委託された弁護士や司法書士が自己破産の手続きを行うことを知らせるための通知です。受任通知には督促や取立てを禁止する法的効力があるので、通知を受け取った債権者はそれ以上督促や取立てができなくなります。

貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。(貸金業法第21条

自己破産をすると生活保護は受給できない?

「自己破産すると生活保護を受けられないのか」というご質問をいただくことがあります。

結論から言いますと、自己破産をしても生活保護を受給することは可能です。

生活保護を受給するには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 財産がない
  • 収入がない(病気やケガ、年齢などの理由で働けない)
  • 家族から経済的な援助が受けられない

自己破産が審査にマイナスの影響を与えることはないので、その点はご安心ください。

補足ですが、すでに生活保護を受給している場合も自己破産は可能です。ただし、生活保護費で借金を返済することは認められないため、任意整理や個人再生など返済が続く債務整理はできません。(=生活保護受給者ができる債務整理は自己破産しかない)

自己破産の弁護士費用が払えない時の対処法

自己破産に必要な予納金、または弁護士費用が払えない場合は以下3つの方法で対処できます。

  1. 法テラスを利用する
  2. 自分で手続きを行う
  3. 司法書士に依頼する

ここからはそれぞれの方法をより詳しく解説していきます。

対処法①法テラスを利用する

法テラスとは、借金や離婚、労働などさまざまな問題を解決するために設立された国の総合案内所です。

国民のみなさまがどこでも法的なトラブルの解決に必要な情報やサービスの提供を受けられるようにしようという構想のもと、総合法律支援法に基づき、平成18年4月10日に設立された法務省所管の公的な法人。それが、日本司法支援センター(通称:法テラス)です。(日本司法支援センター法テラス/かんたん説明「法テラス」)

法的トラブルを解決するには、まず専門家にお金を払って相談することからはじまります。しかし、すでに多額の借金を抱えている方にとって専門家への相談料を捻出するのはそう簡単ではありません。

ここで役立つのが法テラスです。法テラスでは弁護士・司法書士費用の立て替えや、通常より安く手続きできる専門家の紹介などを行なっています。

収入によって費用が一部免除される場合もあるので、費用面で不安がある方は法テラスへ相談してみるといいでしょう。

対処法②自分で手続きを行う

自己破産は、弁護士や司法書士でなくてもご自身で手続き可能です。

まずは裁判所に自己破産の申し立てをし、裁判官との面接や借金・財産の調査が行われます。知識がなければ裁判に関する専門用語を理解することからはじまり、借入先と直接やりとりが必要な場面もあります。

自分で手続きする以上、当然ながら必要書類もご自身で用意しなければなりません。これにはかなりの労力が必要であり、精神的負担も大きいです。

裁判や債務整理の知識がなければ、手続きは専門家に依頼して早期解決を目指すのがいいでしょう。

対処法③司法書士に依頼する

自己破産は、弁護士よりも司法書士に依頼する方が費用を安く抑えられることがあります。

なぜ司法書士の方が安く済むのか、その理由は自己破産に必要な手続きを代理人が代行できるか否かが関係します。

弁護士に依頼した場合、ほぼすべての手続きを弁護士が代理で行うこと(代理人申立)が可能です。これに対し、司法書士ができるのは文書を作成するのみで、裁判官との面談などは破産者本人が出廷しなければなりません。

対応できる範囲が異なることから、司法書士の方が安く自己破産できるというわけです。(ただし、ギャンブルや浪費などで通常管財となった場合、弁護士と司法書士で費用は大きく変わらないことが多いようです)

ちなみに、司法書士も自己破産の流れについてアドバイスはできるので、不安な点を都度確認するのはOKです。自己破産の費用を少しでも安くしたい方は、司法書士に相談してみるのもいいでしょう。

まとめ

自己破産をするには、少なくとも20〜30万の費用がかかります。

借金の額によって100万円を超える場合もありますが、ひとたび手続きを開始すれば督促や取立てはすべてストップします。返済によるストレスも軽減できるので、滞納を繰り返している方は前向きに自己破産を検討してみてはいかがでしょうか。

「借金があるのに弁護士・司法書士費用は払えない」と考える方もいますが、専門家は相談者様の経済事情を理解しております。当事務所でも、債務整理の実績が豊富な司法書士が一人ひとりに合った方法で借金解決へと導きます。

費用の分割払いにも対応しておりますので、借金でお困りの方はお気軽に当事務所までご相談ください。

田中 聖晃

顧客第一主義を掲げ、プロ意識を持ってご依頼者の方一人一人が抱えるお悩みをしっかりお聞きし、「安心、丁寧、迅速」をモットーに法律専門家として司法書士、スタッフ一丸となり最善の方法をご提案し徹底的なサポートを提供いたします。

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